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ゲーム感想まとめ

ピオフィオーレの晩鐘 オルロック感想


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オルロック CV.豊永利行

 

ダンテ、楊、ニコラときて4人目に攻略。

このルートを初めてやったとき、オルロックのことがちゃんと理解出来なかった。
宗教観がよくわからなかったのと、ストーリーもひたすら追い詰められていく逃亡生活で、他攻略キャラ達からばしばし殺意向けられるのも辛くて、彼のことを慮る余裕があまりなかったせいかもしれない。
心構えした上でオルロックのことをよく考えながら2周目してみたらオルロックとオルリリのことがとても好きになりました。

以下ネタバレを含みます。

 

オルロックはすごく純粋で素直。
私は性根の曲がった人間なので、まずここで引っかかってしまった。笑
「(老鼠の人たちが)神を信じてないってことはない」
猊下がご神託を聞いたことを信じずにいられるなんて普通ありえない」
「たとえどんな悪人でも、神の教えの素晴らしさには胸を打たれるはず」
だって、もうピオフィ4周目のこっちからするとこんなん言われたらヒェ~~!!ってなるよ。
ら、老鼠だよ!(失礼)
更に私の頭を混乱させたのは、リリィが老鼠は権威のために自分を利用しているだけだと言うと「あなたの言葉は正しいと思う」と返したこと。
強い宗教観とこの柔軟さ?が私の中でうまく噛み合わなくて、この人よくわからない!となってしまった。
2周目によくよく聞いてみると「(ロズベルグ卿から)老鼠は信用できないって言われてたのに、いつの間にか乗せられてた」という当人の言葉どおりの心情だったのだろうと思ったので初回の私はよほど混乱してたんでしょうね。
楊が楊してくれたお陰で老鼠はやばいと確信し脱出することに。
このルートの楊楽しそうだった。私はいきいき悪事を働く楊さんが好きよ。

 

壮絶なこのルートの中で隠れ家時代が1番乙女ゲームしてたような。
ピオフィのシナリオは色んなキャラ視点が入るのでこのキャラが何を考えてるかわからない!ということがあまり起こらないんだけど(いやまさにこのルートで起こってたわ)ここのオルロック視点、彼のピュアピュアさがよくわかってとても良いです。
スチルもすごくかわいい。
「リリィ、本当は、いけないのかもしれないけど」
「おれは、あなたと出会ってからが、これまでの人生で一番、楽しいし、うれしい。」
この台詞を2回目に聞いたときは泣いてしまった。
こんな環境の中で、リリィと過ごすささやかな幸せを、本当はいけないとすら思ってる。そんなはずないのに。

 

一方で各組織から恨みを買い、状況は更に悪化していく。
楊は絶好調。ギルはどうしてもダンテと比べてしまうのでそのくらいで?!感が否めなかった。いやそのくらいではないんだろうけどこっちからするとね。
ダンテの怒りはもっとも。でもこれまでリリィにだけは危害を加えなかったダンテが「抵抗するなら殺せばいい」と言ったショックは大きかった。

 

オルロックがリリィに刃を向けて問うシーン、1周目かいくぐったので気づかなかったんですけど、ここ選択肢間違えると結構すぱっと殺されます。
このシビアさいいですね。リリィの言葉を受けてオルロックの心がここで変わったんだとよくわかる。

 

次の逃亡先はストラノ。
ルカの死で神を信じられなくなるオルロックと、過去の自分と照らし合わせるリリィ。
「おれにとっての救いは、きっとリリィだ」
「この先、何が起きたとしても。それは、絶対、変わらない」

ルリリの関係性はとてもわかりやすく、物理的にリリィを守るオルロックと、精神的にオルロックを守るリリィという構図になっている。

厳しい状況の中でなんとか支えあって立っているふたり。
幸せになって……頼むよ……

 

「ありがとう、オルロック。……私は、うれしかった。」
「死にたくなかったから、怖かったから、守ってもらえて、うれしかったの……。」

楊の楊に巻き込まれてまた人を殺してしまったことを嘆くオルロックに対して言ったリリィのこの台詞。
ファルツォーネの襲撃から逃げるとき、血だらけのオルロックの手を取ることを躊躇っていたリリィが、色んな辛さを飲み込んでこう言ってくれたとき本当に嬉しかった。
この台詞とても好き。オルリリ本当にお互いに救われてる。

 

最終決戦?私はダンテもとても好きなのでダンテの話もうできないのであの辺は省略して…。

BADも同じ理由で語らないです。

 

教国で暮らすふたりが幸せそうで良かった。
ピオフィはどれもスチル綺麗だけど、オルロックのBESTエンディングのスチルが今のところいちばん好きです。
「うん。うれしい。……ありがとう」

このボイスすごかった。

穏やかな幸せそうな声で、ルート中あれだけの目に遭い、それまでも「幸せ」を知らなかったオルロックが今確かにこの状況を「幸せ」と感じているんだなと思わせてくれる台詞でした。

豊永さん本当にすごい。

 

オルロックとリリィの幸せはたくさんの犠牲の上にしか成り立たなくて、それすらも彼らの今までの生き方を否定しなければ得られない。
言われるがままに人を殺してきたことを悔いても、求める幸せのためにはまだ人を殺さなくてはいけない。
人を殺してほしくないと思うのに、殺してもらうことでしか終わらないとわかってる。
ルリリの道はずっと一本道だったな。選択の余地がない。

私たちは神を信じる心を、失ってはいない。
だけど、もう神には縋らないだろう。
リリィも勿論だけど、オルロックがこの答えにたどり着けたの本当に幸福だと思った。

 

ところで、1926、どうなりますか?できればあとはもう幸せなオルリリだけ見たいんですけどだめですか?この子たちにこれ以上試練必要ですか?
BEST後日談みたいなのがもっといっぱい見たいよ…。
BAD後日談?出来心で見てしまって後悔して途中からA連打しました。もう二度と見ません。

ピオフィ全体的にずっと楽しめてるけど、このルートやれて良かった。
残り、ギルと隠し?真相?かな!最後まで楽しむぞー!